2021年6月19日土曜日

「和の暮らし歳時記教室」第1回を開催しました

 令和3年6月11日金曜日
R3年度の市民大学トラム講座
「和の暮らし歳時記教室」の第1回を開催しました。
講師は華道家の内藤満里子先生です。

歳時記の第一回目は、古布の話から始まりました。
むかし、木綿の藍染は着物、野良着、布団など様々に使われ、
破れても繕って、最後は半纏の綿などに使われていたそうです。
50年経っていても色は褪せていません。
藍の力はすごいですね。
今、そのボロ布は“BORO”と呼ばれ、アメリカで大人気!
装飾などに珍重されているそうです。

大きな藍染の古布を広げて見せてくださる先生
全体にたくさんの継ぎはぎがしてあり
ところどころ破れています。

「これを汚いと言わないで。この一針一針縫った人に思いを寄せてみて!
美しくて涙が出ます。」
とおっしゃっていました。

さて、
皐月の手しごとは…(今は旧暦で皐月です)
きれいな古布で針山を作りました。
木綿や絹の古布は美しくどれも手に取ると愛おしいほど
みなさん迷いながら、慎重に選んでいきます。
人気があったのは、赤い鹿の子模様💛
乙女ですね。
写真左上をご覧ください。
先生のおじいさまが手作りされた茶筒もいつもそばにあります。


そして土台になるのは素敵なおちょこたち!
年代物もあり、シックなものの多い中
中には九谷焼も!



中に綿を入れ、絞っておちょこに収めます。
さらに糸で絞ると、可愛い菊型になります。
今日は時間切れなのでそれは宿題になりました。

菊型の針山は
その日のうちに宿題を終えて受講者の方が写真を送ってくださったものです。

続いてはお楽しみのお茶の時間です。
お茶は、スギナ、十薬(どくだみ)、ビワ、柿の葉、熊笹、福木(黒文字)
6種類の薬草から先生が自作されたお茶です。

素敵な片口から注がれた野草茶は
ほっこり落ち着く風味豊かなものでした。


お菓子は「河骨(こうほね)」と「あじさいの頃」
季節感のあるのある美しい和菓子です
残念ながら緊急事態宣言発令中ので、お菓子はお持ち帰りに…
お茶のみその場で飲んでいただきました。(ゴメンナサイm(_)m)
次回はお菓子も召し上がっていただけると思います。



野草茶の他にもドクダミを使ったチンキ(薬草のアルコール漬け)も
ご持参くださいました。
これは、みなさんが庭で目の敵にしているあのドクダミの花を摘んで
家に有るホワイトリカ―に漬けたものです。
1週間ほどで虫刺されの薬が出来ます。
匂いもないし、自然のものから作っているので安心です。
生活の知恵ですね。






【マタギのおはなし】
そのほか、東北でマタギの方に実際に会ってお聞きした話も興味深いものでした。
 ※猟師は全国に500人ほどいるそうですが
  マタギというのは5人しかいらっしゃらないそうです。
先生が会ったというあるマタギの方は
熊などを射止めようとするときには、山の神様にそれを問うのだそうです。
神様は「いいよ」というときと
「ダメ」というとき
「…」何もおっしゃらないときの3種類あるそうです。
その方は「いいよ」というとき以外に山に入ったことがあったそうですが
その時は必ず命に係わるようなけがをしたりしたそうです。

また、熊を射止めた後、一晩雪の上に置いておくのだそうですが
熊のからだの周りに黒文字などの木をしならせて挿しておくのだそうです。
そして最後に熊の肉片を挿した枝を、一枝雪の上に挿す。
すると、あくる朝、その枝の周りまで動物たちの足跡が来ていても
熊には一切触っていないのだそうです。
動物たちには結界を感じる不思議な感覚があるのでしょうか?
自然とともに生きるマタギならではのおはなしでした。

また、鹿は木々の樹皮を食べますが
ある木が樹皮を食べられつくして、もう枯れてしまう…というとき
ほかの木々にそれを伝えるのだそうです。
「ボクはもう死ぬから」と。
すると、ほかの木たちは一斉に鹿の嫌がる匂いを発して身を守り
鹿はほかの山へいくのだそうです。

このように、植物たちは動物のように動けない分、具合が悪くなった時に
自分の身を守る成分を自ら出して直すことが出来る生き物で
人間はそれを経験的に知り、学んで
今日その薬効を利用させていただいているのだということです。

古布のお話にも、木綿や麻など植物がいかに人間の役に立っているかという
お話をしてくださいましたが
改めて人と草木の関わり、そして、その他の動物たちも含め
大きな命のつながりとその深さを感じ入りました。

さて
次回の「和の暮らし歳時記教室」第2回は
 7月9日金曜日 13時30分から です

皆様のご参加をお待ちしています。





2021年6月11日金曜日

いしまきガーデン6月11日

 石巻ガーデンの今をお伝えします
パンジー、ノースポールなど春の花も終わり
バラもひと段落しました
いしまきガーデンはただいま夏の準備で大忙しです

タチアオイが大きな花を咲かせました


青空に映えます

インパチェンスとマリーゴールド

このたびは
石巻地区市民館と窓口センターの間にある空間を利用して
シェードガーデンを作ってみました
ちょっぴりおしゃれな感じに……癒しのお庭「息抜きのパティオ」

雨にぬれても

カフェ風に

柿gの縁側もリニューアルしました
苔と白石を入れて枯山水風に
6月の雨にぬれてしっとりと落ち着いた様子をご覧ください




柿実ちゃんのひみつの花園
芝生の代わりに植えたグラウンドカバーのヒメイワダレソウが
白とピンクの小花を咲かせています



アジサイ

小ぶりのヒマワリも

これから夏に向けてヒマワリが次々と咲き始めます
いしまきガーデンに皆さまぜひお越しください